校長贅言75 第1学年 ボディパーカッション&ダンスコンクール
3月3日(木)、葛飾区にある、かつしかシンフォニーヒルズ・モーツァルトホールにて、第1学年のボディパーカッション&ダンスコンクールが実施されました。
年度当初には例年通り、合唱コンクールが予定されましたが、コロナ禍が収束するどころか年明けからこれまでにない新規感染者の急増する状況を受けて、昨年に引き続き、発声や接触のないボディパーカッション&ダンスコンクールとして企画が進められました。
音楽や体育の授業を利用して練習が始められましたが、コロナ禍による制約で、どのクラスも思うように準備・練習が進まなかったと思います。それどころか学年末試験(2月19日~24日)の前の1週間はオンライン授業となってしまい、こうしたことも大きなハンディキャップになったことでしょう。
しかし、44名の実行委員を中心に、クラスごとに、そして学年全体で工夫を凝らして準備と練習が進んでいったようです。クラスごとにテーマを定めて、そのテーマに沿って選曲し振り入れをしたようで、工夫と苦労の跡が感じられました。
演奏、演技は、前半に同一の課題曲によるボディパーカッションの演奏、後半にそれぞれが選んだ4~5曲に合わせてダンスパフォーマンスを披露します。おそろいのクラスTャツに身を固め、演奏・演技する姿はさまざまでした。緊張した面持ちで一生懸命な姿もあれば、のびやかに身体を動かし踊ることを楽しんでいる顔つきの生徒もいます。ダンスではぴったり息の合う動きを見せるクラスもあれば、立ち位置がずれたり、慌てて動きを合わせる場面も見受けられました。しかし、全体を通して受けた印象は、それぞれのクラスの躍動感、いきいきとした、「個」としてのクラスのキャラクター、連帯感です。演奏や演技の巧拙ではない、1年近くかけて培ってきた仲間への思いや精神的なつながりが動きや踊りに現れていました。
思えば入学以来、コロナ禍によってさまざまな制約があって、学校生活がまるで息をひそめるように行われてきたのでした。級友の表情を直接見ることもなくなり、互いに心から笑い合うこともない毎日でした。コロナ禍により抑えられていたもろもろが、このコンクールという機会を得て爆発した感じでした。
私は他の先生方とともに審査員として演奏・演技を見せてもらいましたが、個人的なモノサシからいえば全クラス満点をあげたい演奏・演技でした。
同時に、このコンクールは44名の実行委員が準備・運営していたのですが、進行もスムーズで演奏・演技は予定より45分も早く終了しました。慣れない中でみごとな働きだと思います。もちろん、参加した全員の協力があってこそのスムーズな進行だったと思います。
昨日までは、新規感染者が複数出て、急遽中止ということになりはしないか、と不安を抱えていただけに、開催できるとわかってほっとしましたし、なによりも閉塞感のあった学校生活の中で久々に生徒の皆さんのエネルギーを感じることができて、無上の喜びでした。ありがとう!