ニュージーランド高校訪問記

[国際交流]

 修学旅行に出発した2年生がシドニーに到着する3日前の2月25日、ニュージーランドのパラパラウムカレッジに留学中の村田君を訪問しました。パラパラウムでは留学生担当の富田先生と学校長代理のAndrea先生とが出迎えてくださり、普段であれば1時間目の体育の時間、村田君に授業を抜けてもらい、会って話を聞くことができました。留学からひと月を経ただけの時期にもかかわらず、村田君の英会話能力は富田先生が太鼓判を押すほど優れたものでした。

 村田君に体育の授業に出られなくなってしまったお詫びをすると、今日の体育の種目はフリスビーだったらしく、村田くん曰く「あまりやる意味が感じられないので、かえって好都合だった」とのことでした。体育の先生はカナダ人で、カナダではフリスビーが好きな人が多いらしいということを、この時はじめて聞きました。多くのカナダ人に聞いてみたわけではないのでその真偽はわかりませんが、体育の授業にフリスビーがあるというのは驚きでした。日本と異なったさまざまな授業科目がある中で、その中でも好きなものを尋ねると、元々得意だった物理の授業を挙げてくれましたが、日本での授業に比べてニュージーランドの授業は簡単だと話してくれました。

 東洋高校ではサッカー部に所属していた村田君。サッカー部に入部したのかを聞くと、富田先生から「サッカー部のセレクションはまだ行われていない」と伝えられました。しかし、2週間後くらいにはセレクションが始まるとのことだったので、今頃村田君はサッカー部で活躍しているのかもしれません。ちなみに村田君のホストファミリーはパラパラウムカレッジの技術科の先生のお宅だということで、学校までは歩いて20分くらいの場所だということでした。

 その後、村田君が参加する2時間目の授業も覗いてみたのですが、しっかり現地の教室に馴染んでいる様子が窺えました。この時期、パラパラウムカレッジには日本からの留学生も多く訪れるそうなのですが、短期留学が多く、日本人を見たと思ったらすぐにいなくなってしまったという状況だそうです。

 

 パラパラウムを訪問した後、同じウェリントン郊外にあるアオテアカレッジを訪れたのですが、事前に知らされていた通り、留学生担当のJamie副校長先生とTricia先生は生徒をキャンプに引率中とのことで留守でした。「キャンプ場まで様子を見に来ませんか?」とお誘いを受けていたのですが、キャンプ場まで足を延ばすとその後の予定に支障をきたしてしまうため、今回の訪問では両先生にお会いすることを断念しました。

 アオテアカレッジの先生方にお会いすることはできなかったのですが、ウェリントンでは昨年3月に本校を卒業し、現在Victoria University of Wellingtonに在学中の辻はるみさんに会うことができました。

 辻さんは本校在学中にアオテアカレッジにターム留学を経験し、マオリの文化に興味を抱き、留学中に仲良くしていたアオテアカレッジの友人がヴィクトリア大学ウェリントンに進学するというということもあって、この大学への進学を決めました。今後は、マオリの文化を世界に発信して行くための、マスメディアに関する分野も専攻したいと抱負を語ってくれました。また、本校の後輩たちが留学を希望するのであればどのようなことでも相談に乗るので、いつでも連絡をしてほしいと伝えてくれました。ヴィクトリア大学ウェリントンへの進学に際しては、本校卒業生だけに与えられる奨学金制度もあるので、興味がある人はぜひ相談してほしいと思います。

 

 ニュージーランドへの訪問後は2年生の修学旅行に合流し、修学旅行終了後の3月6日にはブリスベン経由で、ロックハンプトンに留学中の山浦さんを訪問する予定だったのですが、折悪しくサイクロン「アルフレッド」がロックハンプトンからブリスベンに襲来し、飛行機が運行を中止してしまったため、約束していたロックハンプトン・グラマースクールへの訪問を断念せざるを得ませんでした。山浦さんも村田君同様1月に1年間の留学に出発したばかりで、オーストラリアでの留学生活が恙(つつが)なく送れているかどうかを実際に確認したかったのですが、その機会を逸してしまいました。ただ、現地の先生からは「素晴らしい生徒だ」という言葉をいただいているので、留学先の高校でもその努力が評価されているようです。

 ニュージーランドやオーストラリア、カナダ、そしてアイルランド。さまざまな国に現在留学中の在校生と、イギリス、カナダ、アメリカ、マレーシア、韓国などの大学に現在在籍中の卒業生たちがそれぞれの学校を卒業後も、さまざまな場所で活躍してくれることを願ってやみません。