第1学年合唱コンクール報告 ―変わりゆく僕らは美しかった―
3月5日(水)に、かつしかシンフォニーヒルズにて本年度最後の行事である「合唱コンクール」を開催しました。1年間の集大成を見せる場である合唱コンクールですが、その始まりは半年前にさかのぼります。
課題曲は、第91回NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)の「僕らはいきものだから」となりました。この曲は、男女混合4人組バンド・緑黄色社会が、合唱に興味を持ち、歌いたいと思えるようにと書き下ろしたものです。この曲には、このような一節があります。
“変わりゆく僕らが美しい”
この一節には、「成長だけでなく、停滞や退化も含めたさまざまな変化に立ち向かってほしい」という意味があり、この1年間でいろいろな学びを経て大きく変化した様子を体現するにふさわしい曲であると感じました。生徒に課題曲を発表し、鑑賞したときには、期待や不安等さまざまな表情を浮かべていました。その後、選択曲を各クラスで決定し、本格的に始動していきました。
11月から音楽の授業での練習を開始し、1月には昼休みや放課後の時間を使ってクラス練習が開始されました。練習開始当初は、楽譜を見ながらなんとか歌える生徒、歌詞は覚えているけれど思うように歌えない生徒等さまざまでした。クラス内で合唱に対するモチベーションの差も大きく、練習開始当初から大きい声量が響き渡ることもあれば、思うように練習が進まず、焦りや苛立ちが見え隠れすることもありました。そのうち、少しずつ綺麗な声量や、積極的な姿勢が現れるようになっていきました。
そのクラス練習を含めた合唱コンクールの運営は、実行委員の生徒40名によって行われました。選択曲や指揮者・伴奏者の決定、クラス練習の運営、当日に向けた準備等、多くの活躍を見せてくれました。彼らの存在なしに、合唱コンクールが成り立つことは決してありません。半年間という長い期間、お互いに信頼関係を構築し、協力しながら本番を作ってくれました。本当に感謝しています。実行委員の皆さん、ありがとうございました。
本番1週間前には、体育館にて校内リハーサルを行い、本番に向けた動きを確認し、各クラスの合唱を初めて見ることになりました。そこからの練習に対する熱量の上がり方には、目を見張るものがありました。その様子を目の当たりにして、本番を迎えるのがより一層楽しみになりました。
そして、迎えた本番。午前中にリハーサルを行い、本番に向けて気持ちを作っていきました。本番前には、緊張が顔に現れた生徒が多かったですが、その一方で、本番を楽しもうという心意気を感じました。開演10分前には、座席で最後の練習を行い、開演のブザーが全く聴こえない程の声量と熱量に会場が包まれました。
本番が始まると、舞台袖では、緊張した様子で今までやってきたことを想起して、出演を待っている様子がありました。ステージに立つと、表情が一変し、半年間の積み重ねを、12分間の合唱に乗せて披露してくれました。自然と笑顔と涙があふれ、そこには、厳しい寒さに負けない、心温まる感動がありました。あどけない姿が多く見られた入学式から1年、合唱を終えた生徒たちには、互いに楽しさを分かち合い、助け合う姿がありました。この1年間を通して変わっていった生徒一人ひとりの努力の成果が、合唱コンクールを成功に導いてくれました。この行事を通して学んだ発見を大切にして、これからも大きく成長することを期待しています。クラスの結果は、金賞:H組、銀賞:J組、銅賞:G組となり、個人賞として、G組の太田くんが最優秀指揮者賞、E組の児玉さんが最優秀伴奏者賞を受賞しました。おめでとうございます。
当日は、天候こそ恵まれませんでしたが、約350名の保護者の皆様に心温かく見守られて、お子様の変わりゆく姿をご覧いただきました。誠にありがとうございました。
合唱コンクール翌日には、学年全員で各クラスの講評と課題曲の全体合唱を聴き、振り返りを行いました。その中で見つけた、この1年間の成長を示すタイトルを最後にご紹介します。
“変わりゆく僕らは美しかった”

当日の様子①

当日の様子②

当日の様子③

当日の様子④

当日の様子⑤

実行委員の集合写真