困難を乗り越える力がつきました ~アイルランド1年間留学から帰国しました
昨年の8月からアイルランドのミドルトン・カレッジ(Midleton College)に留学をしていた乗本さんが、6月2日の日曜日、元気に成田空港に降り立ちました。
1年間の高校生活をアイルランドで終え、出発時は1年生だった乗本さんが初めて2年生の教室に入って間もない6月6日の放課後に、留学時の様子を聞く機会を得ることができました。
開口一番、今回の留学経験は「良い経験になったが、試練も多かった」という言葉が出てきました。思うように言葉が通じず、自分の思いを理解してもらえないといった環境の中で、「自分はダメだと思ってしまった」ということでした。自己肯定感が低いままで4か月ほどを過ごし、その間ずっとホームシックになっていた彼女は、しかし、このままではいけないと奮起し、コミュニケーションをとれるよう英語を勉強し続け、少しずつ様々なことに挑戦できるようになっていったようです。本人曰く「困難に立ち向かう力、困難を乗り越える力がついた」その後は、何事にも積極的にかかわれるようになったということでした。
日常生活では、日本では「当たり前」のマナーである、トイレをきれいに使うことやごみの「ポイ捨て」をしないことなどを守らない他国の同級生の振る舞いが、ストレスになったようです。他国からの留学生を含めた同級生との生活習慣の違いに違和感を覚える一方で、精神面で支えてくれたのも彼女たちであったようで、特に、週末のホームステイ先で一緒にいたスペイン人とドイツ人の二人の留学生とは、安心して心を通わせることができたようです。
ミドルトン・カレッジの1年留学では、授業のある平日は高校の学生寮で過ごし、週末をホームステイ先で過ごすのですが、ホストファミリーが様々な相談に乗ってくれたことで、週末にホストファミリーの顔を見るたびに「(自分は)守られている」と感じられたそうです。
授業では、東洋高校にはない「ビジネス」や「心理学」などが面白かったそうですが、逆に、受けていて不安だった授業を聞くと「数学」という返事が返ってきました。ただ、これは数学が難しくて理解ができなかったというのではなく、簡単すぎて、日本に帰った後の授業について行けるだろうかという「不安」だったようです。
4か月間はずっとホームシックにかかっていたという乗本さんですが、英語のスキルとともに様々な問題を自分自身で解決してきた自信を身につけ、たくましくなって戻ってきてくれました。帰国するときには「逆ホームシック」になったそうです。英語を話しているときには「自信をもって、自分が生き生きとしていられる」と話してくれた彼女が、将来どのような舞台で活躍してくれるのか、今から楽しみでなりません。