大寒のこの時期、１月26日（金）にニュージーランドへ、その二日後の28日（日）にカナダへ、４名の生徒が１年間留学に旅立ちました。

　先にニュージーランドへ向けて出発したのは、１年生の大嶋さんと伊東さん。それぞれがオークランドから国内線に乗り継いで、ウェリントンまで二人だけでの移動です。東洋高校からの留学生の他にも、ニュージーランドへ向かう高校生は多くいるようですが、その多くが日本からの直行便の行き先、オークランドの周辺の学校で過ごすらしいので、飛行機を乗り継ぎウェリントンまで行く高校生はそれほど多くないようです。

　空港では、それぞれのホストファミリーが出迎えてくれますが、二人の通う高校はそれぞれ別の高校のため、休日にウェリントン市内で偶然出会う以外、しばらくは会えなくなります。一人で異郷に暮らすというのはとても心細いことだと思います。しかし、日本語を使える環境から離れて一人で１年間を過ごす経験は、仲間とぬるま湯につかって過ごしたのでは決して手に入れることのできない成長を、彼女たちにもたらすと確信しています。

　出発前、ビーチに近いパラパラウムカレッジで学ぶ大嶋さんは「これまであまり海で遊んだ経験がないので、海で様々なアクティビティを体験したい」ということを、また、丘の上から海を見下ろすアオテアカレッジで学ぶ伊東さんは「自然の中でしかできないような体験をしたい」ということを、それぞれ話してくれました。自然の豊かな国の、さらに自然の豊かな郊外で過ごす１年間は、きっと都会にある東洋高校では味わうことのできない経験を二人に与えてくれると思います。

　カナダの１年間留学に出発したのは、ニュージーランド組と同じ１年生の向井さんと紀平さんです。

　日曜日の成田空港出発ロビーは、ニュージーランドへ向かった高校生よりも多くの、カナダへ向かう高校生で溢れていました。しかし、様子を見ていると、２週間程度から長くても半年ほどの留学が多かったようです。東洋高校が手配をお願いしているエージェントの方に聞いてみると、同じ便でバンクーバーに向かう高校生の中で、学生ビザを取得して１年間留学に向かうのは東洋高校の二人だけだということでした。

　さらに、ニュージーランド留学の二人と同様、直行便の到着するバンクーバー市内が終点ではなく、そこからさらに、この二人だけが国内線を乗り継いでバンクーバー島へと移動することになります。空港でそれぞれのホストファミリーの出迎えを受けた後は、こちらもニュージーランド組同様、レイノルズ・セカンダリースクールとランブリックパーク・セカンダリースクールとに分かれ、別々の高校に通うことになります。大都市にある高校ではなく、のんびりした環境の中で、日本では学ぶことのできない多くのことを身に付けて帰って来てくれるはずです。

　カナダ留学組の二人は、出発前、異口同音に「友だちを増やして帰国したい」と話してくれました。これまでカナダに１年留学をした先輩たちは、帰国後にそれぞれ「カナダに限らず、様々な国の友だちができた」と報告してくれています。

　自然の中で多くのことを学び、体験し、それぞれのバイタリティーを活かして、生涯付き合える友だちと出会ってくれることを願わずにはいられません。

　南へ、北へ。行き先は異なりますが、４名それぞれが「行って良かった」と笑顔で帰国してくれる日を待ち望むばかりです。

それぞれが家族、友人、担任などに見守られながら元気に出発しました。