炎舞の代の第1楽章『復興への熱い夏』~第3回サマーコンサートを終えて~

[吹奏楽部]

 8月24日(火)に板橋区立文化会館大ホールにて、第3回サマーコンサートを無観客で開催いたしました。まず、この日私たちのコンサートを聴くためにご都合を空けてくださっていた皆様に深くお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。

 吹奏楽部は、去る4月1日に行われた第17回定期演奏会をもって、代替わりとなり、1年生37名、2年生39名、3年生2名の計78名体制のチームとなりました。この新たな代の名前は、『炎舞(えんぶ)』と名付けられました。

 新型コロナウイルスの影響により思うように活動ができず、部活動で目標に向かって仲間と真剣に向き合いながら熱く活動した経験が浅い炎舞の代の生徒たちは、「夏の吹奏楽コンクールで金賞を受賞して本選に出場する」というみんなで決めた夢が、どんなに大きな夢なのか、何をすれば近づけるのか、初めのうちは想像することすら難しそうでした。この夢が、単なる夢のままで終わってしまうのではないか。一時はそんなことも考えましたが、「楽しい」とは何なのか、「優しさ」とは何なのかを考えながら、これまでになく仲間同士でのコミュニケーションを大切にしながらチーム作りや音楽作りを進めていきました。

 8月10日(火)のコンクールは、残念ながら銀賞という結果に終わりましたが、そこからは、サマーコンサートで金賞にも値する演奏をしたい、お客様とともに私たちの音楽とパフォーマンスで感動体験を共有したいという思いで準備をしました。なぜなら、このサマーコンサートをもって炎舞の代を支えてきてくれた3年生が引退をするから。このサマーコンサートは私たちにとって特別な演奏会でした。

 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の勢いは止まることがなく、本番の3日前に無観客開催の決定を生徒たちに伝えました。お客様の笑顔や涙が見たくて、そういったものを想像して企画や準備、練習を積んできた生徒たちにとって、あまりにも悔しい決定でした。不思議なもので、演者というものは目の前に自分のパフォーマンスを観て、聴いてくださる人がいるだけで自分にも予測できない力が発揮できます。お客様の力は私たちにとって、本当に偉大なのです。夏のコンクールも無観客開催であり、ようやく生音を聴いていただける機会がまたしても憎きコロナウイルスによって奪われてしまいました。モチベーションをどこに持って行けばよいのか、それが分からなくなってしまった生徒もいたことでしょう。それでも、「もともとやろうとしていた、もともと目指していた演奏会をしよう」、「画面越しでも感動体験が伝わる演奏会をやろう」と心を燃やし続け、心を合わせて本番までやり抜くことができました。そんな生徒たちを称えたいです。

 3年生の2名が卒部し、炎舞の代の第1楽章が終了しました。この夏に培ったものは継続し、反省点も存分に活かしながら新たなチーム、サウンドを炎舞の代、76名の第2楽章として築き、奏でていきます。

 この夏の活動を応援してくださった皆様、生徒たちの傍で支え続けてくださった保護者の皆様、ありがとうございました。今後とも、応援よろしくお願い致します。

 

当日のパンフレットはこちらからご覧ください。