2025年1月12日 筑波山初詣登山
2024年度9回目の活動です!
明けましておめでとうございます。2025年最初の活動は筑波山です。
つくば駅からバスに乗ること40分、筑波山が見えてきました。筑波山は山頂が二つあり、男体山と女体山と言います。大きさはそれほど変わりませんが女体山の方が6mほど大きいです。
バスを降り、YAMAPを起動して活動開始です。道中小さな神社(月水石神社)がありましたが、それは古事記で登場するイワナガヒメが祀られたものでした。文学に詳しいK先生によると、ニニギノミコトに妹のコノハナサクヤヒメと一緒に姉のイワナガヒメも結婚させようとしたが、顔が醜いという理由でイワナガヒメだけ追い返されてしまいました。ニニギの尊は美しい顔立ちのコノハナサクヤヒメと結婚するも、彼女は美とはかなさの象徴。そのため、人類は永遠の命を持てなくなってしまったそうです。K先生はまた、日本の物語では、主人公が顔立ちの良い女性と結婚して悪い思いをするパターンが多いと言いました。人を見た目だけで判断してはならないということですね……。
月水石神社を去り、しばらくするとさらに大きな筑波山神社に辿り着きました。神社の参道では、あゆの塩焼きやフルーツキャンディ、今川焼きなど様々な食べ物が屋台で売られていて思わず唾が出ます。しかし、今買っていては予定が遅れてしまうので下山してから食べようと決めました。
今回の登山の無事を神社で祈り、再び出発。アスファルトだった地面が、根っこだらけの地面に変わり、歩くのがきつくなります。皆厚着でしたが、汗だくにならないように途中で薄着になります。体温調節は大切です。筑波山山頂の近くには多くの茶店があり、もつ煮込み、牛肉カレー、野菜と肉がたっぷり入った筑波うどんなどご馳走が揃っています。それを食べることをモチベーションにして山道を進みました。
やがて、根っこだけでなく大きな岩もごろごろ転がっている足場の悪い道になります。なるべくエネルギーを使わない道を自分で決めて進む、登山では頭を使います。疲労が溜まって行き、口数が少なくなっていく部員たち。運の悪いことに途中から雪が降り出しました。身体がぶるぶる震えるので厚着になり、あったかいお茶で体を温めます。歩き始めて2時間後、第一関門である女体山に着きました。田んぼが一面に広がるのどかな平野を見て心が癒されます。そこから茶店まですぐ着くと思っていましたが15分ほどかかりました。茶店が見えた時、温かいご飯が食べられるという喜びが湧き上がりました。
食事は各自で取るということになりましたが、結局全員が同じ店に入ることに。メニューは沢山あり、決めるのにとても迷います。牛肉カレーにするつもりだったけどカツ丼もいいな…… だけど辛いラーメンもいけそう…… ううん…… ええいカツ丼にしよう! カツ丼は1200円。少々お高い値段です。食券番号は119番ですが、呼ばれているのはまだ100番代です。他の人たちは既に食べ始めており、我慢出来なくなります。118番が呼ばれた時には僕ともう1人しか残っていませんでした。ようやく呼ばれて早足で取りに行きました。カツ丼は思っていた以上に大きく、味噌汁とお新香まで付いていて感動しました。卵とたれでフワフワになったカツを頬張った時、風味が口中に染み渡るのです。すぐご飯を頬張りたくなります。カツとご飯の駆け引きを続けた後、味噌汁とお新香でしょっぱさの新しい風を吹かします。そうしているうちにもう量は半分に。七味をかけ忘れていることに気づいた時はとても後悔しました。
お昼ご飯を食べ終え、二つめの頂上男体山へ登ります。距離はほとんどないため短時間で登り切りました。関東平野を一望し、また清々しい気持ちで降りているとN先生がこんなことを言いました。「3時40分のバスに乗る予定ですよ……」
時計を見るとちょうど1時半。のんびりしていると下の神社で何かを食べる時間が無くなってしまいます。まずい!! トレランさながらに急いで駆け下ります。僕含め先頭(男子グループ)があまりに早すぎたため後方(女子グループ)が見えなくなってしまいました。慣れないK先生はぜえぜえ言って辛そうです。それでも諦めずに神社に無事辿りつくことが出来ました。時間は2時45分、時間はたっぷりあります。待ちに待った神社のおやつ。僕はあゆの塩焼きを食べました。油の乗った白身と濃い塩が胃を幸せにしてくれました。
神社から早歩きで30分間歩いてバス停には3時30分に到着。ゆっくりとバスに乗ることが出来ました。バスが動き始めて程なくするとふかふかな座席と暖房で部員の多くが寝落ちして行きました。つくば駅まで頑張ろうと思っていた僕もとうとうダウン。皆の眠りの中で筑波山は遠ざかってゆくのでした。
(記載者 S.M. 2年)