2024年2月4日 日和田山登山

[ワンダーフォーゲル部]

2023年度、新体制11回目の活動です!

2月4日午前8時37分。私は武蔵横手駅に降り立った。聞けばワンダーフォーゲル部は時間ギリギリの到着で良いらしい。部の人たちが揃って来るまでの30分間、今日の活動に胸を踊らせつつ、ウォームアップを兼ねて、周辺を歩き回った。しかし、寒い。実に、寒い。

あっという間に30分が過ぎ、電車から降り立つ人々を見やると、顧問教員と生徒の2人しかいない。あれ? 部員は5人では……? なんと、生徒たちの多くが体調不良で来られなくなり、生徒1人しか参加しないという事態に。何だか寂しげにしている少年に対して、せっかくの機会だからと励ましつつ、出発をした。

到着を待っていた間、雨がパラパラと降っていたが、顧問教員は「必ず晴れます」と宣う。山と長年親しんでいた方のご託宣を信じ、登り続けた。確かに、登り続けてから雨は降っていない。

一時間ほど歩くと、「北向地蔵尊」に到着した。物の本では人々の往来を見守るものとして、神仏が祀られているものだと書かれてあるが、改めて、人々の安全を祈る道標として存在していたのだと実感。実地踏査って大事。若者たちよ、「書を捨てよ、町へ出よう」(寺山修司)。

それからさらに一時間ほど、段々と体が汗ばんでいく。暑い。そんなタイミングを見計らってか、顧問教員から「そろそろ薄着にしてください」と指示。「何事にも先達はあらましきもの」(兼好法師『徒然草』)。ワンゲラーたちよ、人生における基本書籍だ。知っておいてくれ。

物見山、高指山、日和田山と頂上に到達。そろそろお昼時。このハイクの主目的、メスティン料理作り。持参した登山用のガスバーナーを使って、少年は悪戦苦闘しながらも、パスタを茹でていた。麺が少し固くなってしまったそうだが、食べられていて何より。顧問教員は事前にパンの発酵種を作ってきて、焼き上げていた。本人曰く、「温度を間違えた」とのことで、不本意だったようだが、実に美味なり。

徒事はさておきつ。一人で大人二人の相手を頑張った少年のために、持参した茶道セットでお茶を点てることにした。茶道同好会顧問として本当は茶碗を持参すべきなのだろうが、万一割れたら大変なので、ユニクロのステンレスマグで代用。抹茶は飲んだことがなかったようで、興味深そうにしていた。良かったら茶道同好会に入会しよう。2年が2名だけなんだ。廃部の危機なんだ。このブログを見てくださった方はついでに、茶道同好会のブログも見てくだされ。

お腹も気持ちも満たされたあとは、「男坂」と呼ばれる岩場を慎重に降りていった。ちょっと怖かった。心臓バクバク。クライマーになった気分。途中、私の登山靴のソールが剥がれるというアクシデントもあったが、14時ごろ、無事に下山できた。10年前のものだったから、寿命なのもむべなし。お疲れさま。高額なため修理に出すかいなかは検討中。西武鉄道の長閑さを味わいつつ、帰宅。

翌日、ちょっと筋肉痛が出て、「自分、まだ若いかも!」と思えたが、より痛くなったのが、夕方時。寄る年波。ただ、充実した一日だった。今後も、こんな機会があったら、ぜひとも参加したい。今回、共に登山できなかった同志たちとも話をしてみたいものだ。貴重な体験に感謝。

(記載者 K.K. 教員)